ロボットコラム
カテゴリ : ロボット情報
「今回は歩行アシスト(ロボット)」についてのコラムです。
「自分の力で歩きたい」歩くことが困難な人への歩行訓練などのツール、それが歩行アシストです。
日本でも複数の会社より供給されていますが、今回は比較的コンパクトな構成のホンダ歩行アシストの紹介です。
(ホンダ歩行アシストは、2015年度より法人向けリース販売を開始し、各地のリハビリセンターなどで使用されていますが、新規販売は2020年度末で終了しています。)
ホンダ歩行アシストは、「倒立振子モデル」に基づく効率的な歩行をサポートする歩行練習機器です。(「倒立振子モデル」とは、支点が床に固定され、棒の先端に重りが付いて、支点を中心として重りが回転運動するモデル。)
歩行時の股関節の動きを左右のモーターに内蔵された角度センサーで検知し、制御コンピューターでモーターを制御駆動しています。
股関節の屈曲による下肢の振り出しの誘導と、伸展による下肢の蹴り出しの誘導を行います。
アシストする強さやタイミングなども、専用のコントローラで左右それぞれ個別に設定することが可能です。
これらの技術は、ホンダの2足歩行ロボットアシモで培った歩行理論をもとに開発されたものです。
歩行アシスト開発当初はユニット全体で30kgを超える重量でしたが、その後各ユニットのコンパクト化をすすめ、リース販売開始時にはユニット部で3kg以内と軽量化されて実用化に結び付きました。
歩くことが困難な人へのサポート・アシスト技術は、SDGSの観点からも、より発展させてゆきたい技術です。ロボット技術の応用で、「より多くの人に移動する喜びを提供してゆくこと」が重要であると思います。
(歩行アシストを使った、リハビリ訓練の様子や利用者の声などはホンダホームページをご覧ください)
(コラム中の写真は、ホンダホームページから抜粋・掲載しています。)