ロボットコラム
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少し古い話で恐縮ですが昨年末、福島で第6回「廃炉創造ロボコン」が12校13チーム(主として国立高専)の参加で開催されました。
聞きなれないかもしれませんが、原子力発電分野でも未知の領域に挑戦する廃炉に関するロボットコンテストです。 今回はこの件に関するコラムです。
第6回のミッションは「高線量エリアにおける高い位置での遠隔除染作業」を想定した課題でした。
スタート地点から障害物を避けながら移動し、高い位置にある壁に対し拭き作業するロボットという実践的(プラクティカル)な課題でした。
操作メンバーからはロボット本体や、作業フィールドが確認できない、そのうえ障害やすべりやすい路面など、実際の作業環境の厳しさも反映された、難度の高いミッションです。
キャタピラや車輪など移動手段や、サスペンション機構などに高専生らのアイデアがみられ感心させられました。
無線などが使えない環境(厚いコンクリート、高い放射線量)で有線でのロボット操作でしたが、長い配線の取り回し・処理がコンテストの勝敗の決め手の一つとなりました。
移動中に配線が障害物や車輪に絡まるなど各チームが苦戦する中で、大阪府大高専(現大阪公立大高専)のロボットは、独自の工夫でこれをクリアしており見事でした。
また、実際の高難度作業環境でのロボット作業にも応用できそうな実践的なロボットなのが印象的でした。(あくまで筆者の感想です)
廃炉作業という一見後ろ向きのテーマにも思えますが、福島など実際の現場でも必要な技術ですし、実は宇宙空間などへも応用可能な技術となります。
興味のあるかたは、ぜひネットやYouTubeでご覧ください。
みなさんの社内や作業現場にも応用できる技術が見つかるかもしれません。
写真提供:福島高専様